*随時気づいたことを加筆していきます。
3/28追記:これを書いた時とは状況が変わって来ました。以下に書いた対策は状況が好転した時には有効かもしれません。
現状では出来る限り接触を避けることが必要かと思います。
3/24追記:専門家会議のメンバー、岡部信彦先生のインタビュー。
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-okabe-3
3/23追記:吉森保氏による3/19の専門家会議の内容の解説。とても平易に分かりやすく書いてあります。https://note.com/prof_a_hill
専門家会議の会見を見て考えたこと。
専門家会議の方々は科学者という立場から今できる、真摯な提言をしていたと私は思いました。
特に西浦さんの言葉には力を感じました。
感染者差別のことにも言及していました。
「誰しもが感染する可能性があり、感染者差別は絶対に許されるものではない。」
これは本来ならば真っ先に国が、政府が、首相が発信すべきことだったと思います。
また、2時間という長い時間の会見、質問ひとつひとつに丁寧に答えていたことも首相会見とは全く違う点でした。
良くも悪くも専門家で、説明やお話は必ずしも上手くはなかったですが、上手い人もいました(西浦さん推し)。
「何とかして社会経済機能を維持した形で、皆さんの行動の中で無駄な部分を省き、そのしわ寄せを受ける社会的弱者を助けながらなんとか持続可能な道を科学者が集まって模索している。」
と、しわ寄せを受ける立場に言及していたこと。
「大規模イベントの開催については専門家の間でも意見が分かれた。慎重にすべきという意見と、絶対やめるべきという意見。この議論が出来たことはある意味健全だと思う」
という言葉が印象的でした。
会見を聴いて自分なりに、今後のイベント全般に関して考えてみました。(自分の関わることの多い現場についてやけに詳細になってしまってるのはご容赦を)
いずれの場合も体調の悪い方(演者含む)は参加を見送ってもらうのは大前提。
*3/24追記:西浦先生は大規模イベントについて「50人以上」としています。
同じく専門家会議のメンバーの岡部先生は
「いろんな地方から人が集まって、3要素(密閉、密集、密接な交流)に当てはまるものは、やはり目下のところは止めてほしい。
しかし、どうしても集まらないければできない、意義があるというイベントについては、距離を離して、事後に参加者を追跡できるようにするなどの条件を示し、できないなら止めてくださいと言っています。かなりきつい条件です。」
とおっしゃっています。
◯子ども劇場、学校公演、保育園幼稚園公演
人数が少ないし地域の人(会員、生徒)しかいない。
換気や手洗い消毒、密集を避けるなども充分対応出来そう。
万が一感染が出ても追跡調査が容易。
お見送り時の握手、ハイタッチは別の形で。
◯ライブハウスなどでの小さなイベント
消毒と換気に努め、ぎゅうぎゅうに入れない、内容によっては最前列を下げる、追跡調査が可能な状態(予約制など)にして開催可能かなと。
出来ればマスク着用が望ましいかな。
客上げを避ける、濃厚接触を避ける…という課題はあるか?観客の安心感のためにも。
入り口で非接触体温計での検温があれば尚よしか。
入場制限した場合の採算の問題はある。
◯大道芸イベント
換気問題はクリア。
投げ銭時の握手はしない。
お客さんとパフォーマーの距離を今までより離す。(離せる場所をアクティングエリアにする)
客上げを避ける、濃厚接触を避ける…という課題はあるか?観客の安心感のためにも。
密集をどの程度避けられるかも課題。
あと楽屋環境問題。
◯演劇、ダンス
受付で検温、換気消毒し、席間を空ければほぼ問題ないのでは。
舞台から飛沫が飛ぶような内容の場合には最前列を下げるなどの工夫は必要。
席間を空けた場合の採算問題はある。
◯クラシックなどの演奏会
検温、換気、消毒、席間空けたらほぼ問題ないような。
席間を空けた場合の採算問題はある。
◯ワークショップ
換気消毒手洗い。空間を開ける。
*重要なのは、でき得る限りの対策をして開催して、万が一感染者が出てもそれは誰のせいでもない、ということ。
これはイベントに限らない。
リスクをゼロにすることは出来ない。
ゼロにしたいならば家に閉じこもるしかない。
しかしそんなことは長く続けられない。
経済が死ねば人も死ぬ。
文化芸術が死ねば人の心が死ぬ。
リスクを下げる努力をしながら、社会活動、文化活動を続けることが唯一の道だと現状では思います。
だから、「万が一感染者が出たら誰が責任を取るんだ」という問いは不毛。
出来る限りの対策をして開催したならば、誰にも責任はない。
大切なのは、起こった場合の対処法があること。
つまり感染者が出た場合にも追跡が可能な状態にしておくこと。
大阪のライブハウスの事例ではこれが出来ました。
ライブハウス側は新たな感染を防ぐため、また他の店が風評被害に遭うことを案じて実名公表に応じられたそうです。
出演したバンドも自らSNSで来場者に呼びかけていました。
(補足:あの時点で消毒などの対策をしていなかったとしても、時期的に責められることではないと思う)
人々が生活している以上、新たな感染は必ず起こる。
その際に絶対に感染者や感染場所を責めてはならないと思います。
(それは感染隠しにも繋がります)
生活と感染の抑制(封じ込めではない)のバランスを模索しながら進まなければならないのだなと思います。
対策をして、続ける。しかし途中で状況が変わったらすぐに中止する。数は減るでしょう。でも、工夫しながらやっていく。
◯大規模イベント
大規模イベントについては、専門家会議でも何度も言及されたように、非常にリスクが高い。
*大規模とは、国内外の広い地域から人が集まるもの。
この場合、万が一メガクラスターが発生してしまうと、手に負えなくなることは各国の事例から明らかです。
オリンピックは…どう考えても無理だろうなあ…
私は文化芸術に携わる身なので、そちらの視点から書きましたが恐らく今、危機に瀕している全ての職業にも共通することだと思います。